IPS細胞

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血液の中にあるリンパ球の一種、T細胞から人工多能性幹細胞『IPS細胞』を作り出すことに福田恵一 慶応大学循環器内科教授らが世界で初めて成功した。0.1ミリリットルの血液から従来の約3分の1の期間で作成出来るほか、IPS細胞の遺伝子も傷つけないため、従来より簡単で安全な作成方法である。IPS細胞はもともと皮膚に4種類の遺伝子を組み込み作られ、運び役にはレトロウイルスを使って遺伝子を組み込み発現させたが元の細胞遺伝情報が傷つけられIPS細胞が がん化する危険性が指摘されたり皮膚細胞を取る時に肌に小さな傷をつける問題もあった。新手法は、採血した血液中のT細胞を特殊な方法で活性化させつつ培養し、活性化T細胞によく感染する『センダイウイルス』を運び役に採用した。センダイウイルスは核にはいらず細胞質で4遺伝子を発現させるため、T細胞の遺伝情報は無傷となる。活性化T細胞は増殖が速いため、従来方法より3分の1の期間で作り出す事が可能になりリスクも少なくなりこれからの医療に役立つ事は間違いない。